分析事例
ムダ毛処理・脱毛に関する調査
コロナ禍を機に「おうち時間」との向き合い方を考える機会があった近年、「自分磨き」を趣味にされた方も多いのではないでしょうか。それに伴い、男女問わず使用できる化粧品の販売なども珍しくなくなり、人々の美容意識の高まりを感じることが増えました。
今回は「ムダ毛処理・脱毛に関するアンケート調査(第2回)」の中で、ムダ毛処理・脱毛に関して困ること・悩み/ムダ毛に関して気になることを自由記述で回答いただき、そのデータを元に、弊社テキストマイニングツール「TextVoice」で分析しました。
調査概要
調査対象: | 当社のアンケートモニター |
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調査方法: | インターネット調査(ネットリサーチ) |
調査時期: | 2023年7月1日~7月5日 |
回答数: | 9,633名 ※その内、ムダ毛処理・脱毛に関して困ること・悩み/ムダ毛に関して気になる(自由回答)は2,898件 |
調査テーマ: | ムダ毛処理・脱毛に関するアンケート調査(第2回) |
自由記述設問: | あなたご自身のムダ毛処理・脱毛に関して、困ること・悩みやトラブルなどがあれば具体的にお聞かせください。ムダ毛処理を行わない方は、ムダ毛に関して、ご自身やご自身以外の方のことで気になること等があればお聞かせください。 |
●アンケートの結果
ムダ毛処理・脱毛に関する調査から、ムダ毛に対して「気になる」と回答した割合は2017年から2023年にかけて以下のように変化していることが明らかになりました。

※【気になる】・・「気になる」「まあ気になる」の計
※比較データ:2017年実施 ムダ毛処理・エステに関するアンケート調査(第3回)
:2023年実施 ムダ毛処理・脱毛に関するアンケート調査(第2回)
2017年に実施した時と比較して、2023年実施の際には「ムダ毛が気になる」と回答した方が多くの性年代で増加しているという結果が出ました。
特に男性は全年代で大きく増加していることから、ムダ毛に対する男性の悩みにフォーカスしていくことが、今後の市場を拡大していくチャンスの1つになりそうです。
●テキストマイニングの結果
【出現頻度が高いワード(類義語)】
ここからは男性のみの回答に絞って分析していきます。
最初に男性全体の傾向をワードクラウド機能から分析します。

※文字が大きく濃い暖色であるほど出現回数が多いワードです
「面倒」の原文
・鼻毛がすぐに伸びて、処理が面倒である。
・耳毛は自分では見えないので、処理が困難である。
・特にないが面倒くさい事は確か。
・対処してもすぐに生えるので、処理が面倒くさい。
・特にないけど毛抜きはめんどくさいのはある。
・どの方法でもそれなりに手間がかかること。
・トラブルはないが、正直面倒くさいとは思う。
「費用」の原文
・費用がかさむ、痛みが強い。
・お金がかかる。
・なるべくお金をかけずに脱毛したい。
・脱毛は費用が掛かること。
・病院、クリニックで行って場合は通院回数や費用、効果の期間がきになります。
・料金継続して通わなければいけない肌トラブルなどの加能性。
・お金がかかるので、いつも週末にバリカンでやっています。
・かみそりなどの切れ味が良いもので剃毛すると肌を痛めてしまうので、何か優しい保護するクリームが手ごろな価格で購入できればうれしいです。
「肌トラブル」の原文
・皮膚が傷む。
・カミソリだとひりひりするし肌荒れする。
・毛根の雑菌による化膿。
・体質的にニキビが出来やすいので、どれだけ保湿しても丁寧に沿ってもカミソリ負けによってたくさんのニキビが出来てしまい、荒れます。
・痒くなる。
・ハサミでムダ毛を切るので、たまに皮ふを挟んで怪我をすることがある点です。
・時々カミソリ負けする。
・処理するときに出血してしまうこと。
全体的に多いワード
具体的な悩みとして、面倒、費用、肌トラブルといったワードが上位にきています。
それぞれの内容としては
・普段のムダ毛の処理が手間に感じる
・脱毛には費用がかかってしまう
・肌トラブルがある
といったものがあるようです。
次に各年代別に分析していきます。
10代、20代に多いワード

1位:痛い
2位:剃り
3位:肌
4位:肌トラブル
30代に多いワード

1位:費用
2位:面倒
3位:肌
4位:かかる
40代に多いワード

1位:費用
2位:面倒
3位:髭
4位:かかる
50代に多いワード

1位:面倒
2位:費用
3位:鼻毛
4位:剃り
60代に多いワード

1位:鼻毛
2位:面倒
3位:髭
4位:費用
70代に多いワード

1位:鼻毛
2位:面倒
3位:髭
4位:耳
まとめ
脱毛に対する悩みは年代によって違いがあることがわかりました。
40代から「髭」、50代から「鼻毛」、70代では「耳」というワードが上位に出るようになり、高齢層であればあるほどムダ毛の気になる体の部位が増えるようです。
また30代、40代では、男性全体で1位であった「面倒」を抑えて「費用」が1位になっています。
このことから、脱毛をしたい気持ちはあるが、費用の高さがボトルネックになっていると言えそうです。
多くの年代で共通していたのは「面倒である」「費用がかかる/費用がかからないようにしたい」という意見でした。
このような世代別の悩みをどのように解決していくかが、市場拡大のポイントになりそうです。